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ギターの音が大きすぎて部屋で練習できない。どうしたらいいのか考えてみよう。

ギターレッスンの生徒さんの悩みで、アコースティックギターの音が大きすぎて近所に迷惑がかかるため家で練習ができない、との事。確かに日本の住宅事情を考えるとなかなか大きな音を出しづらいです。かといって小さい音で練習していると小さな音で弾く癖がついてしまいよくありません。僕の思いつくところでは大きく分けると3つの解決方法があります。

1.ギター自体の音量を下げる。
2.音の出ないギターで練習する。
3.部屋を防音する。


それでは一つずつ検証してみます。

1.ギター自体の音量を下げる。

アコースティックギター自体の音量を下げるには、弱音器、消音器をつける、サウンドホールをカバーする、そしてギターの中にミュート材を詰めることが考えられます。

弱音器、消音器は弦のブリッジ付近にスポンジ製の機器を取り付けることにより音を出にくくします。音は小さくなりますが、ずっとハーフミュートしたかのような音が出るのは好みの別れるところです。有名所ですとグラインドギターの弱音器やピックボーイのEasy Muteなどがあります。

サウンドホールカバーはその名の通り、サウンドホールを覆ってボディの中からの反響音を減らします。ハウリング防止に使う機材ですが、消音にも効果があります。

ギターの中にミュート材を入れるのは、ソネックスなどの防音材でも良いですし、古いタオルなどでも構いません。それをトップ板の振動が無くなるまで入れればかなりの効果が期待できます。しかしながら大きな音を出したい時に、いちいちギターに入れた防音材やタオルなどを取り除かなければならないので面倒ではあります。

以上のいくつかを組み合わせれば、かなりの効果が期待できると思います。僕はハウリング防止のためにアーチドトップギターにミュート材を詰めていますが、かなり消音されます。こつはトップ板の振動を少なくすることです。

2.音の出ないギターで練習する。

こちらはサイレントギターなどに代表される。ボディの無いタイプのギターです。ボディがないため音が小さく、ヘッドホン端子が付いておりアンプがなくてもプラグインして自分だけ大きな音で練習することが出来ます。また生音もそこそこ聞こえますので、そのまま練習することも可能です。




ラップスティックラップアックスなどに代表されるトラベルギターもオススメです。こちらのタイプもボディが小さく、ヘッドホン端子が取れるます。またトラベルギターというだけあり全長が短く軽いので持ち運びが便利です。

もう一つはエレキギターをiRigなどのオーディオインターフェースを経由して、iPadにつないでGarage Bandなどのソフトウェアで音を出すことです。こちらもイヤホンを取れば自分だけ大きな音で聞くことができます。難点は機材が多くなりすぎる事ですが、Garage Band側で音色にエフェクトかけることも出来ますので演奏が楽しくできると思います。

3.部屋を防音する。

こちらは大掛かりな改造になってしまいますが、防音材や吸音材を使って部屋自体を防音することもできます。借家の場合は中々難しいですが、アイデア次第ではDIYで安く作ることもできます。

また借家の場合も組み立て式の防音材を使った簡易的な防音室を使えば部屋を傷つけることなく防音ルームを手に入れることができます。知り合いのギタリストがボーカルレコーディング、宅録用に購入したVERY-Qなどは見た目も素敵で良さそうです。通常の防音室ですと20万から100万円ほどかかってしまうところを、10万円程度で買えるのは魅力的ではないでしょうか。

以上大別して3つの方法を上げましたが、まずは今お持ちのギターをミュートすることから始め、それに満足できなくなってきたら次の方法へと進んで行くのが良いと思います。

やはり大きな音で演奏するのは練習になりますし、楽しいですよね。ぜひ楽しい音楽ライフをお過ごしください!

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