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人は見た目じゃ分からない

個人レッスン、という仕事をしていると沢山の人に会います。それこそ千差万別の性格と演奏スキルの習得に対する能力や情熱を持った人たちに合わせて、毎回レッスン内容を微調整して行くことが必要になります。
これが意外と繊細な作業で、一歩間違えると生徒さんのやる気が落ちるのが目に見えて分かります。でも良いレッスンができた時はすぐに効果が出て、モチベーションが上がるのが生徒さんの表情に出てきます。そういったときは嬉しくて、心の中でガッツポーズしていますね。
ただしある人にとっての良いレッスンが、他の誰かにとっての悪いレッスンになることも多々あり、そういったのは雰囲気や生徒さんの表情を読みながらやって行くしかなく、失敗と成功を重ねながら、ゆっくり実地に積み重ねて行くしかなさそうです。

そんなふうに何年もやっていくと、段々人の類型化ができるようになってきて、始めてのレッスンでもなんとなくその人の人となりが分かるようになってきました。この人の音楽の趣味だと結構優しい人なんだろうな、とか、この人の雰囲気は昔来た生徒さんに似ているから、性格も似ているんじゃないか、など。たいていの場合は不思議なもので当たります。
しかし世の中の数あるレッスン教室から僕のところのレッスンを選んでいるので、僕のところに来る生徒さんたちには性格は穏やかで明るく、アコースティックな音楽が好きな人たちが大多数なので、人相判断ができる、と言うのはフェアじゃない気もします。

まあでも、そういった類型化はできるなあ、なんて思って、レッスンしてきたのですが、長く続いている生徒さんたちと付き合って行くと、だんだん意外な一面が見えてきます。静かでなんでも受け入れる人だと思っていた人が意外と負けず嫌いだったり、一人を好みそうなインドア派な人が実はアウトゴーイングで趣味がサーフィンだったり、やんちゃそうに見える人がおしとやかだったり。長く続いている人の人となりがなんとなくわかった風に思っていましたが、その実正反対だった、ということが多いのに気づきます。

先日も新しい生徒さんが来たのですが見た目と中身が全くの正反対で、全て想像の逆をいっていて、自分の眼力の怪しさ加減に笑ってしまいました。

結局、人は見た目じゃ分からないので、その人の事を知りたいならゆっくり長く付き合っていくことが重要なようですね。

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